2015/10/09
創立記念式典の後、和気町社会福祉センター大ホールを会場に、芸術鑑賞会が行われました。今年は演劇。東京演劇集団「風」のみなさんが『ハムレット』を上演してくださいました。
生徒の感想文(一部抜粋)からいくつか紹介します。
1年AコースUさん
オフィーリアが発狂し、命を落としてしまったシーンや、王妃が自ら毒を飲んでしまうシーンでは何ともいえない気持ちになりました。憎くても復讐はするべきなのかどうかを考えました。シェイクスピアの作品を観るのは初めてだったので、楽しみにしていました。また他の劇も見てみたいです。シェイクスピアの本も読んでみたいと思いました。
2年3組Iさん
みんな死に、バッドエンドで終わることに衝撃を受けました。重要な人物全てが亡くなっていって、ああ、こういう作品もあるのだ、でもなにか寂しいな、と思いました。劇は見ていてとても楽しかったです、演技にとても引き込まれていって、またこんな演劇を観に行きたいと思いました。
2年4組Iさん
時代背景に視点を置くと、とても報われない気持ちになりました。現代と違って主権は王にあり、その王が義理の父であっても王子は従わなければならず、そんな心の葛藤も伝わってきました。ひとつの演劇で「人の心」を教わったような気がしています。今の時代でこそ人権は尊重されていますが、それが当然でないことを改めて思い知りました。クライマックスは切なさで溢れ、とても複雑な作品であることを知りました。
3年3組Hさん
『ハムレット』はシェイクスピアの作品の中で一番好きなので、観ることができて本当に嬉しかったです。劇中で私の好きな「幾千、幾万の兄の愛があろうとも、この俺ひとりの愛にはとうてい及ぶまい」というセリフが出て、とてもテンションが上がりました。私が一番好きなシーンは死んだ国王の幽霊が出てくるシーンです。すごい演出だと思いました。あえて姿を出さず、陰にすることでより幽霊っぽく見えました。
3年3組Sさん
2時間もの舞台を完成させるにあたり、一人ひとりの努力とチームワークが大切なんだと感じました。台詞を覚えることだけでなく、ステージの後ろで楽器を演奏するリズムや間、水中にもぐり続けるための体力など細かいところまで努力を惜しまない姿が見えてきた気がします。
3年4組Mさん
毒で王を殺した叔父が王になり、最後には毒で妻を失い自分も死ぬ。これは自分の過ちを隠していればいずれ自分にも返ってくることを意味しているのではないかと感じた。論語にもある「過ちを改めざる是を過ちという」という言葉通りではないか。
1年AコースTさん
まず驚いたのは、大道具に透明な椅子と中に人の入れる箱くらいしかないことだった。しかもそれなのに、しっかりいろんなものがあるように感じられた。それ以外にも驚かされること、心が動かされることがあり、最後まですごく楽しく心に残った。上演後、お話を聞く中で驚いたのが水の色が一瞬で変わる演出と剣の先に血糊がつく演出だ。そのネタはとても単純なものだったが、こんなことができるというのはすごいと思った。