ブルガリア訪問(その3)

  • 9月26日

午前中は、2校目の訪問校Ivan Vazov Secondary Language Schoolを訪問しました。学校へ入る際、民族衣装を着た生徒さんがパンを持って迎えてくださいました。これは、自分の家で焼いたパンを来客者に振る舞うこの地方の伝統で、お好みで塩や蜂蜜を付けていただきました。次に伝統舞踊を見せてくださり、私たちも一緒に踊りました。

その後、歓迎会では、学校紹介やユネスコスクールとしての活動の発表、歌の披露をしていただきました。プロブディフで有名なバラもいただきました。歓迎会の後、英語で意見交換できました。この学校では英語・ドイツ語・フランス語など自分が学びたい言語を学んでいて、発音もすごく上手で、私も英語を頑張ろうと思いました。

午後はカザンラク市へ移動し、3校目の訪問校National School for Plastic Arts and Designを訪問しました。この学校は美術館学校で、芸術作品がとてもたくさん飾ってありました。この学校を卒業した方の中には日本で建築関係の仕事をしている人もいるそうです。

その後、世界遺産登録されている「トラキア人の墳墓」を見学しました。第二次世界大戦中、防空壕を掘っている最中に偶然発見されたもので、トラキア人の生活や王様が亡くなった時の様子が色鮮やかに残っているため、1979年に世界遺産に登録されたそうです。

プロブディフに戻り、街を散策して自然を楽しみました。プロブディフの自然はとてもおしゃれで、とても静か。山の木々は緑やオレンジ色でとても美しかったです。空も綺麗で落ち着いた雰囲気の街でした。

ブルガリア訪問(その2)

  • 9月25日

ブルガリア初日の朝はホテルのバイキングから。さすがはブルガリア、ヨーグルトがたくさん。日本では見たことないものも。

最初にアレクサンドル・ネフスキー大聖堂を訪問しました。ブルガリア正教会の大聖堂で、世界最大級の大聖堂のため多くの観光客が訪れるそうです。壮大な大聖堂の姿には圧倒されましたし、聖堂内部では、モザイク画、壁画、聖像など、興味深く鑑賞できました。

こちらは聖ソフィア聖堂。

その後,在ブルガリア日本国大使館を表敬訪問しました。今回の訪問について、大使館の皆様がとてもご尽力くださいました。とても優しそうな大使さんで、短い時間でしたがお会いすることができて大変光栄でした。

レストランで昼食。ブルガリアの料理は前菜がとても多く。サラダだけでお腹いっぱいになりそうです。パスタにはチーズがたくさんかかっていて、ヨーロッパらしいなと思いました。

街並みはとても美しかったです。緑がたくさんあってお花もたくさんあり、道路は石畳が多く、どこを撮っても綺麗に映ります。

午後は第138番総合学校ヴァシル・ズラタルスキでブルガリアの高校生と交流しました。小学1年生から高校3年生まで約3,000人が学ぶ、大きな学校です。

この学校には日本語教室があり、日本語の勉強は楽しいそうです。とても日本に親しみを持ってくれていると思いました。教室の中は畳や掛け軸が飾ってあって日本らしくなっています。「翼をください」で迎えてくださったり、ホワイトボードに日本語を書いてくださったりと、とても歓迎してくださいました。日本語で自己紹介や交流をしました。昨年11月のユネスコスクール実践交流会に参加してくれた2人も会いに来てくれました。

この日はプロブディフ市に泊まりました。夕食までの時間、少し散歩しました。ソフィアとはまた違った景観で秋の夕焼けがとても綺麗でした。

ブルガリア訪問(その1)

9月23日(日)~29日(土)、岡山県ユネスコスクール高等学校ネットワークは、岡山市ESD推進課との連携で、ブルガリアへ生徒10名を派遣しました。これは、岡山市がブルガリアのホストタウンとなったことをうけたもので、昨年はブルガリアのユネスコスクール4校から各1名がネットワーク交流会に参加し、交流しました。

本校からは、大森麻矢さん(1年、三石中出身)が参加しました。大森さんの報告書から訪問の様子をお伝えします。

  • 9月23日

午後6時に岡山駅をバスで出発。初めての人、久しぶりの人、バスの中で楽しく過ごし、緊張もなくなりました。関西国際空港近くのホテルに1泊し、翌朝に備えました。

  • 9月24日

午前10時に関西国際空港を出発。

11時間のフライトのあと、午後9時(現地時間午後2時)すぎにドイツのフランクフルト国際空港に到着。機内食では、ドイツ産のソーセージがとても美味しかったです。

午後7時(現地時間)発のブルガリア・ソフィア行きの便に乗り換え、ソフィア空港到着後、ソフィアラマダホテルに宿泊しました。

創立記念式典

10月3日、本校の創立記念式典が執り行われました。創学350年まで残り2年となり、その数字を意識しながらの式典となりました。冒頭の論語朗誦では、校長自らが講師を務められました。

以下の写真にある論語について考えました。みなさんも目を通して見てください。生徒も大きな声で朗誦できていました。

以下が現代語訳です。

顔淵が仁について尋ねました。孔子先生がおっしゃるには、

「自分に打ち勝って礼に立ち返ろうとすることが仁である。一日自分に打ち勝って礼に立ち返ることをすれば、世の中はその人の人徳に帰伏するであろう。仁を実践することは自分(の振る舞い)によるのであって、どうして他人に頼るものであろうか、いやそうではない。」と。

顔淵は言いました。

「仁を実践するための要点をぜひお尋ねしたいです。」と。

孔子先生がおっしゃるには、

「礼にかなっていなければみてはいけない。礼にかなっていなければ聴いてはならない。礼にかなっていなければ言ってはいけない。礼にかなっていなければ(その)行動をしてはいけない。」と。

顔淵は言いました。

「回(私)は賢くありませんが、ぜひこの言葉を実践していきたいと思います。」と。

西洋心理学者のアドラーも全く同じことを言っていたそうです。言葉には、人生を生き抜く術が隠されていますね。

論語朗誦に続いて、校長の式辞があり、本校の歴史、本校の名前の由来などが伝えられました。旧閑谷学校は庶民が学べる学校として創立され、一人ひとりの個性を大事にしていたようです。

生徒たち一人ひとりは自分の歴史をどう作っていくのか。先日、ノーベル医学生理学賞を受賞された本庶佑先生を例にとって、好奇心を持って自分の歴史をつくってほしいと投げかけていました。